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鉄道で道行

快速日南マリーン号(南宮崎ー志布志,1929D)

令和7年5月4日,日豊本線南宮崎駅に降りた。
その南宮崎駅4番線に日南線志布志駅からの1926Dが8:23に到着した。 キハ40の二両編成で到着したが ここで宮崎駅寄りの一両にだけに行先表示「志布志」が差し込まれてから引き上げ線へと回送され,留置線に入ってから一両づつに切り離された 志布志までこの車両が使用される つまり単行だ。

8:53, 4番線に青島駅から1928Dがキハ47の二両編成で到着した,到着時間と快速日南マリーン号の発車時間からすると この1928Dが折り返すようにも思えるが実際は違い,このキハ47の二両編成も引き上げて行って 空いた4番線に先ほどの1926Dのうちの一両が留置線から9:10に入線してきた。 4番線には乗車位置の案内がないので,ホームで待つ人たちは一両編成とは思っていないのか二両目や三両目の位置までおられて 乗車位置案内がないことが不親切にも思えるが,逆にこれだけの人たちが二つの乗車口位置に並ぶことは大勢すぎて危険かもしれない。 ホームには南宮崎駅から乗務する運転士が待機しているので その少し脇で待っていたのが予想通り前側ドアが目の前に停まった。

南宮崎駅4番線から、[キハ40-8054]の「快速日南マリーン号」は地元の方はごくわずか ほとんどが観光客で超満員のため乗車に時間がかかったのか1分遅れの9:16に発車した。 発車後すぐ左カーブして日豊本線から離れ日南線を南下して島式ホームの田吉駅1番線に9:19到着 宮崎空港線がこの駅から分岐しているが一度廃止された駅で宮崎空港線が敷設された際に復活した駅である。 1番線が本線スルーとなっているが両ホーム共出発信号機があり 行き違いはもちろん追い抜きもできる構造になっているが,1929Dに退避はなく9:21に発車した。 住宅が続くなか9:23に単式ホームの南方駅を通過した,右手には住宅や会社や倉庫などが続き反対側の左手には田畑が広がっていたが やがて右手にも田畑が広がると川を渡って堤防の高さのまま走って9:27に島式ホームの木花駅に到着,西側に引込線が1本あった。 この駅を出てしばらくすると右手に国道220号線が寄ってきて単式ホームの運動公園駅に9:30到着し,数人の方が下車されていった。 この運動公園駅は C57が保存されていることで有名な宮崎総合運動公園に隣接している。

運動公園駅を出て,川を渡ると山がすぐ近くになるがそれを避けるように右にカーブすると曽山寺駅の単式ホームを左手に見ながら通過する 今度は左に大きくカーブして子供の国駅の単式ホームに9:35到着 夾竹桃が残されているらしいがどこに植えられているのかわからなかった,かなりの下車客があったがまだ立ってらっしゃる方が多い。 海に近いはずだが海は見えないけれど南国リゾートの雰囲気が漂う風景を眺めているうちに青島駅に着いた。 駅舎のある海側に単式ホームの1番線があり1929Dは9:38に島式ホームに対向列車を待たせて到着した。 かなりのお客さんが下車されてボックスシートにも空席ができて9:40に2分遅れで発車した。 海から離れ山裾を走るがやがてトンネルに入って出るとすぐ単式の折生迫駅を通過し,再び山間部へ進みトンネルを出ると左手に海が見えて,トンネルに入り出ると海が見えるを繰り返すが内海駅を通過し小内海駅の間の海岸線に鬼の洗濯岩が見える その小内海駅は豪雨による土砂災害にあって復旧された駅だ。 いくつかトンネルを通り抜けて9:52伊比井駅の島式ホームに着いた,ここからは日南市となる。 この駅はまだ海沿いにあるが、ここを出るとキハ40はエンジンを唸らせて山越えに挑む 川沿いに登っていたがやがて長いトンネルに入る。 かなり長いトンネルで 出るとすぐタイフォンが鳴って田畑や家が見えてくるとATSが鳴って10:04島式ホームの北郷駅に到着,立派な駅舎に側線もあってかつては飫肥杉の出荷でにぎわったのだろうか,先ほど抜けてきたトンネルができる前は志布志線の終点だった駅だ。 10:06発車し,大きく開けた川沿いを下り10:11内之田駅を通過し川から離れて大きく右にカーブすると飫肥駅だ。 島式ホームの2番線に10:15到着,この駅では運転士が切符の回収や運賃精算をせず改札口の係員に任せるようで前後の両方のドアが開いて 観光乗がかなり降りていかれた。 駅を出てしばらくは市街地から外れていたようだが,少し走ると日南市の市街地に入って大きな全国チェーンの量販店などが見えてきて単式ホームの日南駅に10:22到着。 ここでもワンマン運転の下車方法がアナウンスされなかったので駅員が配置されているのだろう,地元の方で慣れておられるのか後ろのドアから下車されていく方もおられた。 海側に余裕があり過去にはホームがあったのかもしれない,そのような日南市の中心駅を出た1929DはATSを発鳴させて10:26に島式ホームの油津駅に着いた,ここでは南宮崎駅からあるいは志布志駅からの列車が数本折返運転しているが反対側ホームで乗り継げるようになっている。 実際,車両は通しで運行されるが途中駅で列車番号だけを変えるというのもよくあるが,この油津駅では 例えば志布志駅から来た1938Dは油津駅までで 別の車両が1940Dとして南宮崎駅に向け運行されて 1938Dは到着後行先表示が志布志駅に変更されて数時間の休息にはいる。

 飫肥駅から各駅に停まるようになった1929Dは,広島カープ仕様の油津駅を4分遅れの10:30に10数人の乗客を乗せて発車した、駅構内の広さや今も保線車両が停泊する留置線があることから油津駅も元は島式ホームのほかにもホームがあったのかもしれないなどと思っていると右手に広島カープがキャンプを行う野球場が見えた。 港湾内に出てから海沿いを走るとATSが発鳴して対抗列車が反対側ホーム待つ大堂津駅に10:37到着,日南線を南下してきてここで初めて相対式ホームだ。 日南線に乗ることを決めてから どの辺りで海沿いを走るのかを調べていた時に気づいたが この駅は河口砂洲のような地形にあって、東側はすぐ海だが西側の駅舎の向こうには川が流れていて日南線に平行して海岸線と河川敷が続いている。 その川を鉄橋で渡ってすぐに西武ライオンズゆかりの南郷駅に10:41に着いた,単式ホームの小さな駅だ。 駅舎はあるが単式ホームに沿ってではなく反対側にあり駅舎からは構内踏切で渡ってくる構造になっている,2分ほど停車して10:43に南郷駅を後にした。 ここから海沿いに南下すれば都井岬になるが鉄道は西へと向きを変えて2つ目の山越えに挑む。 田畑が広がるようになってきて単式ホームの谷之口駅10:47着,ホーム後ろは崖になっていているが線路の向こうには川が流れ道があり田畑や人家があった。ここを出ると藪の中を伸びた竹に叩かれながら走る,また右に左へとカーブが続き決して急ではないが少しづつ登っていくと場内信号機が黄色と緑色だったので減速を指示していてATSが発鳴すると10:54対向式ホームの榎原駅に着いた。 ここを出るとエンジンが唸りをあげて結構な勾配を竹に叩かれながら登り,やがて登りきってしばらく下ると開けてきて人家が集まりだしたがなぜか徐行運転となった。 ATSが発鳴して先ほどと同じく相対式の日向大束駅に11:08に到着,榎原駅との間にある山越えに備えて両駅とも対向待ちが出来る駅構造になっているのだろうか。 畑の中をゆっくり下って日向北方駅に11:13着ここは単式ホームだった。 市街地に入ってすぐ11:17に串間駅に着く,市の中心にある駅だが単式ホームだけが残されたようで駅構内はかなり広く また駅員がいるようで この駅でもワンマン運転時の下車方法についてのアナウンスは無かった。お母さんが子供さんを三人連れて乗ってきたりと車内に再び活気を取り戻して発車した。市街地を抜けて少し走ると相対式ホームの福島今町駅に11:22到着,志布志駅から延びてきた元布志線は島式ホームではなく相対式ホームが多いが ここから先は列車交換ができる駅はない。宮崎県最後の駅である福島高松駅には11:27着,駅裏にある牛舎の牛がこちらを見ていた。 短いトンネルを出ると左手に海が見えてきて ここからしばらくトンネル・藪・海という景色が繰り返されるうちに列車は鹿児島県に入り大隅夏井駅に11:35着,ここも福島高松駅と同じく単式ホーム。ここを出ると左手に志布志港が見えたがすぐに藪の中にはいり徐行運転となった トンネルに入ると徐行も解除されて快調に走り出してトンネルを抜けるとそこは志布志市街であった。 ATSが発鳴して日南線の終着駅志布志駅に定刻から4分遅れの11:43に到着した。

 南宮崎駅から88.9Kmの日南線の終点である志布志駅は志布志線が西都城駅へ大隅線が国分駅へとつながっていて機関区もある大きな駅だったが今は日南線だけとなり側線が残っているにせよ駅舎も単式ホーム1本だけ南宮崎駅方向へ数十メートル移動して新設された。 その駅舎を出て目の前のショッピングセンターの先、元志布志機関区があった場所に志布志鉄道記念公園がありC58-112が珍しい小工式K-9デフをつけて ヨ8951を従えて大事に保存され、さらにうれしいことにキハ52-130もJR九州色から国鉄色に塗りなおされて保存されている。 日南線の折り返し時間で充分見学できた。

 最後に,志布志駅から宮崎駅までの料金は 佐土原駅まで買っても同じになり しかも佐土原駅までは100キロを超えるので途中下車が出来て 途中駅で下車して南国を味わう または運動公園駅で下車してC57を見学することなどが可能になる。宮崎駅は自動改札機になっているが問題なく途中下車扱いになって改札機から切符が出てきた。 途中下車しないのであれば,志布志駅から南宮崎駅までは 宮崎駅までよりも料金区分が1つ短い範囲になるので安価であり 南宮崎駅から見崎駅まではSUGOCAやSuicaで乗れて¥90お得である。 南宮崎駅止まりの列車だったり,駅で列車を撮影してから宮崎駅まで移動するならば乗車券は南宮崎駅までとして宮崎駅までは別に払った方が この区間は特急の自由席に乗車券だけで乗れるので良い。